ゲナンディ・ゴロフキン vs ダニエル・ジェイコブス

強打者対決、買った方がミドル級のNO.1だ。
下馬評では圧倒的ゴロフキン。
ジェイコブスの顎でさゴロフキンのパンチに耐えられないという予想が多い。

試合はお互いに慎重だが、ゴロフキンのほうがやや積極的に前へ出てプレッシャーをかける。
いつもより距離が遠い、いつもなら強引に突っ込むが今回は強打の相手、なかなか距離を詰められない。
ラウンドの終盤から右のボディーブローを使い、まずは下から崩そうという展開。
ジャブで右をセットアップするゴロフキンは距離が遠い分やりにくそうだ。

ジェイコブスはスピードで優位な分、横へ動きながらプレッシャーをかわし、待ちのボクシング。
ゴロフキンの侵入を簡単には許さない。
この日はスイッチしたり撹乱を試みるもゴロフキンは冷静でペースは乱れない。

4ランウドにゴロフキンはダウンを奪うもダメージは浅く、また慎重なゴロフキンは試合を急がなかった。

5ラウンドからゴロフキンがペースを上げ、それに合わせてジェイコブスもペースアップ、主導権争いが続く。

ゴロフキンは試合の終盤になっても主導権を奪えず、当たりはしないがジェイコブスの速い連打の印象もいい。
試合は判定までもつれ、僅差でゴロフキンの勝利。
しかしゴロフキンは初の世界戦判定を経験、連続KOも途切れた。

感想
ジェイコブスが時々打つボディーをゴロフキンは嫌がっているように見え、やっぱりゴロフキンの弱点は腹かな、と思わせる場面もあった。
技術的にはパンチを打つときに脇が開くため、振りが大きく接近戦でジェイコブスに先手を取られた、やはり密着しての接近戦は効果的なようだ。
特に今回のようにジャブが当たらないと右をセットアップできず崩しきれない。今回は対応されてしまった。

ジェイコブスはゴロフキン対策をしっかり準備して、ゴロフキンの得意な距離をフットワークと密着で殺した。ウォード仕込の揉み合いも披露し充実したってトレーニングを感じさせた。

ゲナンディ・ゴロフキン vs ダニエル・ジェイコブス